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日々のつらつらヲタ雑記
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夏コミのときはあまりに時間がなくてできませんでしたが、インテに向け自分を追い込む為に(Mじゃないっす)恒例の新刊プレビューいってみたいと思います。
00の「絶海の孤島殺人事件②」からです。

原稿は、やっと死体が出てきて殺人事件ぽくなってきたり、ハレがアレを偏愛していたりと。

思いっきり前半部分です。



鰤の「愛を、乞う人三章」はミラクルでも起きないかぎり、スパークに持ち越しっす・・・・。楽しみにしてくださった方がいらしたら、すみませんっ。







『まあ、今に始まったことじゃあねえか・・・』
以前から、ロックオンは留美に対して、些か冷えた感情を抱いていた。彼女がCBのエージェントとなったのも、暇と金を持て余した特権階級の道楽ではないのかと思えて仕方ないのだ。
世界を変えたいと言う留美だが、何をもって、そう思うのか見えてこないのだ。
言葉に重みが全く感じられない。
所詮、天と地ほど生まれも育ちも違う、世間知らず、苦労知らずのお姫様の思考回路など、自分に分かるはずがないのだが。
しかし、組織にとって、彼女の財力と交友の広さは有益だ。
それに冷ややかな個人的な感情を表に出すほど、ロックオンは子供ではない。
組織の為に、計画遂行の為に。あらゆるモノに眼をつぶると決めた。
「では、アレルヤ・ハプティズム。貴方?」
留美の視線が、ロックオンを素通りし、うしろのアレルヤに向けられたから、つい、ロックオンも背後を振り向いた。
余程気分が悪いのか、日陰でも分かるほどアレルヤの顔は青ざめていた。口元を手で押さえ、無言で顔を横に振る。
そうだ。
アレルヤは死体が大の苦手なのだ。映像で見るだけでも、眉を顰めて眼を逸らすほどなのに。
そんなアレルヤが、咄嗟のことでも秘密を守る為とは言え、軍関係者以外に凶刃を振るうとは、とても思えない。どうにかするにしても、もっと違う方法をとるか、自分かスメラギに報告して、ヴェーダの指示をあおぐか。
「・・・・・僕じゃ、ありません・・・」
震える消えそうな声で、その言葉だけをやっと搾り出す。
よく見れば、口元を押さえている手が、小刻みに震えていた。
「本当に?」
「・・・人殺しは、嫌です・・・」
心優しいアレルヤ。
身体こそ大人で逞しいが、彼の心は年下で身体の小さな刹那の、鋼の如き精神力と意思に比べれば、ずっとはかなく脆い。
本人は隠しているつもりだろうが、ミッションの後は大抵部屋に引きこもっている。
辛いのだと思う。性格的に向いていないのだとも思う。が、CBのマイスターになった以上、背中を撫でて慰めれば良いというものではないのだ。
「俺達じゃねえよ」
留美が追い討ちを掛ける前に、ロックオンはアレルヤを庇うよう、すぃっと一歩前にでる。
「・・・・それならそれで、大問題でしてよ?」
「ああ、その通りだ」
その場にいた全員の、表情が険しくなる。
エージェントでなく。その場に居たマイスターズでもない。
では誰が、男の命を奪ったのか?
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じゅにあ / jyunia
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自己紹介:
岐阜の片隅に暮らす腐女。
年頃のお嬢さんを持つヲタ友達が欲しい今日この頃。
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